面~接~感~ッ
・7
次の日からは、順調~っ
2日目、3日目を難なくこなし
面接官としての仕事を終了させる
しかし、新卒の子達は初々しいの~っ
っと、
社会人ドップリのおじさんは
想うのでありました
楠木「先生
3日間ありがとうございました
」
増田「それでは、採用者の方を決めたいと
想いますので、部屋を変えてお話
させていただいてもよろしいでしょうか
」
浮嶋「ささっ
先生
行きましょう
」
私は、三人に連れられて一路社長室へ・・・。
透明「おお~~~っ
」
目の前には、高そうなお弁当が用意されている
楠木「先生
お昼でも食べながらお話しましょう
」
お腹ペコペコの私には、嬉しいサプライズ
4人とも美味しいお弁当に舌鼓しながら
今回の面接について話している・・・。
増田「しかし今年は、レベル高かったですね
」
浮嶋「う~ん・・・私もそう思います
中半決めかねてしまう子が多くて・・・。」
楠木「先生は、もう決められましたか
」
透明「はい
私はもう決まっていますよ
」
増田「それじゃ~、こうしましょう
皆、この子だって子を紙に書いて
照らし合わせてみましょう
」
浮嶋「そうだね
」
楠木「それじゃ~増田くん
紙とペンを用意してくれ
」
私達は、増田さんが用意してくれた紙に
各々が良いと思った子の名前を書いて
照らし合わせる



さすがに歴戦の猛者達
大体の人がかぶっている・・・。
増田「えっ
」
楠木「ちょっ
」
浮嶋「うそ
」
皆が私の書いた紙を見て驚いている
増田「せ、先生
本気ですか
」
浮嶋「あ、あり得ないでしょう~
」
楠木「・・・・う~ん・・・。」
私が書いた中に、あのラフくんの名前がある
皆、そこに驚いているようだ・・・。
増田「せ、先生
何か考えでも
」
透明「うん
彼は、後々会社の財産になるよ
」
浮嶋「うう~ん
・・・でも、どうなんでしょう
」
楠木「・・・・・・・。」
透明「もし、彼を採用する場合
ひとつだけ条件があります
」
楠木「条件
」
透明「はい
出来れば彼を企画部に入れてください
」
増田「企画ですか
」
浮嶋「し、しかし、今回は企画部への募集は・・・
」
透明「もちろん、彼が企画部に入ることを
承諾した場合ですし、彼を制御して
能力を開花させられるのは、企画部の部長さん
だけだと思います
素行の部分も半年の内にちゃんと直るはずですよ
」
楠木「・・・・・・・・・・わかりました
先生がそこまで押すのなら考えてみましょう
」
増田「しゃ、社長
」
楠木「私は、経営者として社員を守ることが仕事です
彼のような人間は今まで扱ったことが無いですが、
これからの世の中それではいけないのかもしれませんね
可能性を持つ者にチャンスを与えることも
経営者の努めなのかもしれません・・・。」
透明「くすっ
さすが社長
彼のような人間は、自分の守るべき場所を
ちゃんと理解出来れば、必ず才能を開花
してくれます
今の状態では、スキルも経験も他の人の方が
上でしたけど、その分何ものにも染まれる
余白がかなり多いのも事実です
最初は大変かもしれませんが、会社にとって
損は無いと想いますよ
ただ、後は、皆さんで決めてみてください。
面接はお見合いですからね
」
三人は、真剣に採用者選びをし始める・・・。
ひとまず、仕事は終了かな
面接官という仕事をさせていただいて、いつも想うことがあります
面接は、占いとは違う形で個人の人生を左右してしまう
重要な分岐点となる
一概に仕事という小さな枠のなかで縛ってみるよりも、
その人自身の世界観はその中で確立してゆくものと
捉えなくてはいけないものなのかもしれない
そうやって考えれば、仕事選びというものは
人生の中でも大きな決断をすることにつながって
いるのかもしれないな~
これからまだ来る面接官の仕事に向けて
気持ちを引き締める透明なのでした

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