かんじて・・・。
・13
私は、根本的なことを聞き忘れていたことに
気づき、藤堂さんに質問する・・・。
透明「ところで藤堂さんは、何故、観似手を欲しいと
思ったのですか」
藤堂「・・・私は霊能師です
透明さんが言ったように、私達は自分の力、
能力の探求者でしかありません
沢山の人と触れて、自分では多くの人を
救っているつもりでいます・・・。
それでも、救えない方も中にはいます
私は、今の能力に限界を感じているのです
透明さんには、ありませんか
救いきれない人に対して、自分が無力だと
感じることが」
透明「もちろん、ありますよ
でも私の場合、藤堂さんとは少し違うかも
しれません」
藤堂「えっ」
透明「私は、今までこの仕事をしてきて、
人を救ってきた自負はあまりありません」
藤堂「えっ何を
」
透明「私の仕事は、切っ掛けを与えることができる
仕事だと想っています
私が直接、救うというよりも、皆さん最終的には
自分の隠れていた才能や力で状況を打破し、
幸せを掴んでいるのだと思っています
私は、私のアドバイスで努力し、幸せを掴んでくれた
人を尊敬し、感謝しています
それは、口でしか行えない私のアドバイスを
受け取り、それを自分で昇華して努力できたから
こそ成し得る、人間力です
だからこそ、上手く伝わらない、努力の仕方が
分からない方をみると、伝えきれなかった
自分の不甲斐なさを感じてしまいます・・・」
藤堂「ちょ、ちょっと待ってください
それじゃ~、上手くいったら、その人の力
上手くいかなければ、自分の責任と言ってるんですよ
それじゃ~、あなたはどこで自分の成果や価値を感じられる
のですか」
透明「う~ん・・・それって、必要ですか
」
藤堂「はい」
透明「人が幸せになるお手伝いができて、その人が幸せに
暮らしている姿を見られるだけでそ十分
成果をいただけると思いますけど
それに、鑑定料もいただけて、とてつもなく
ありがたい仕事だと思いませんか」
藤堂「そ、そんな
それじゃ~、あなたは、自分の評価も名誉も
得られないじゃないですか
そんなこと、詭弁でしかない」
透明「ええ~~~っそれって、何だか嫌じゃないですか
別に、そんなこと願わなくても、私はご飯がいただければ
それで十分幸せですしそれに、私が救いました~
的なのって、
幸せになった人にとっても、重荷にしかならないですよ~」
藤堂「あっ・・・目眩が・・・」
透明「だ、大丈夫ですか」
藤堂「はぁ~・・・何だろう
私の価値観には無い発想すぎて・・・」
透明「あははははっま、まあ、価値観なんて人それぞれ
ですから、気にしないでください」
藤堂「気にしますよ~
私は、今まで地位や名誉を得ることで、
師匠に恩返しをして、認めてもらおうとして
きたんですよ~それなのに・・・
」
透明「う~ん・・・藤堂さんの考えは間違えでは
無いんじゃないですか
スタンスは人それぞれですし、藤堂さんは人を
幸せにしてきているんですから~」
藤堂「いや違う気がします
」
透明「えっ」
藤堂「そうか、何となく分かってきた
何故、私達は師匠に認められないのか
師匠も観似手を持つ人です・・・そう考えると
透明さんの考え方に近いのかもしれません」
透明「い、いやいやそれも、人によるかと・・・
」
藤堂「いいえ絶対にそうです
」
透明「えっ、あっ、いや・・・」
ダメだ、何だか偏ってしまった様な気が・・・
藤堂「透明さん」
透明「はひっ」
藤堂「ひとつ、お伺いしたいのですが
ズバリ観似手とは、なんだと思いますか
」
透明「え~っとそ、そうですね~
」
ちょっと、藤堂さんに押され気味な透明先生
次回、観似手の根源を語ります
続く・・・。
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コメント
「自分が救った」という手応えを求める藤堂さんは、カリスマを目指していたのかな。カリスマ的なものを有難がるお客には、それもまた良い存在なのかな。
逆に、教えられるのは嫌、自分のことは自分で決めたいけど、ちょっと手助けがないと立ち直れない、というお客には、カリスマは必要ないかな・・・
観似手って何だろう? 一人の生活者の立場から言えば、そうやって相談にのってくれる人がいるというのは、単純に有難いことですけれど。
拙い想像力でいえば、失うことで謙虚になれるので、失って得た能力は、名誉とか評価を得るためのものとは違うのかな。
藤堂さん、桃代ちゃんが大好きなんですねぇ(*^_^*)
私は(も)透明先生大好きで~す笑!
幸せいっぱいいっぱい感じるぞ~★★★
昨日のコメントの誤字脱字に消えてしまいたい私(😭)
人の持ち味も価値観も、みをなそれぞれで、最終的には、誰かを助けることがちょっとでも出来たら、十分じゃないかと。
異能力も与えるとか、求めるものではなく、ましてや、躰の一部機能と引き換えゆえに命の火を消された方は康誠くんだけじゃなかったかもと思います
藤堂さんの強気な感じ、たまたま健康で、異能力も持ち合わせたら、気づかないのかも
弱さと向き合うことの難しさ、みんな同じですよね
先生の言葉に、いつも温まる心地ですm(_ _)m
なんていうか、思い込んだら周りが見えなくなるタイプなんですかね?
ここからどう転ぶのか。。
展開が気になります!
藤堂さんの『あっ、目眩が、、、』で笑ってしまいました(●^o^●)
先生大変ですね。お疲れ様です(^_^;)
先生に益々会いたくなりました^_^
今晩は(^-^)/透明先生、皆様。
藤堂さん(笑)
やっぱり、桃代姐さんに認めて貰いたい
その一心なんですね~!
目標があるって、幸せですね(笑)
色々勉強するだろうし、模索をする
頑張りがいがありますo(^_^)o
藤堂さんファイト~!
評価も感謝も地位も、全部
「他人」が与えてくれる物
透明先生は、実は全部お持ちなんですよ~(笑)
と、藤堂さんに伝えたいです(^-^)/