形の無い世界
・21
透明「辛かったね・・・」
伊能「気休めにしかならない言葉なんていりませんよ」
陣「うっ・・・」
透明「術の形式は、神道と陰陽道を複合しているよね
それは、その人から」
伊能「いいえそいつからは、陰陽道の一端しか盗むことは
できませんでした
まあ、あの程度の術式なら一年もしないうちに
覚えてしまいましたよ」
昴「・・・・・。」
透明「その後、その人とはどうなったの」
伊能「くくくっ・・・自分の術式を奪われ、尚かつ超えられて
しまったんですよ
やることは、1つしかないでしょう」
透明「・・・・・」
伊能「まあ、それでも私の方が強かった
逆に返り討ちして、その場を去りましたよ
その後は、色々な術式を学ぶために、色々な場所を
利用しながら転々とし、自分のスタイルを形成したと
いうことです」
透明「その色々な場所では、きっと君は期待されて
いたのだろうね・・・。」
伊能「その通りです能力を見せては、後継者に
跡継ぎに
などと言われ、利用されているとも知らずに、
その家に伝わる呪法をヒョイヒョイ見せてくれましたよ
くくくっ・・・所詮、バカばかりです
」
円「・・・・何か、ムカツクのを通り越して哀れに
なってきた・・・」
伊能「魔女さん哀れなどと言うのは、その騙されたバカ共に
言ってください
利用されていることも知らずに、猫なで声をあげて
擦り寄って来たのは、あちらの方ですからねぇ
それに、何度も言いますが、人を哀れとか言う時点で、
上からモノを言っていることに、いい加減気づいて
いただけませんでしょうかねぇ」
円「前言撤回やっぱりムカツク
」
透明「やれやれ」
昴「少し、いいか」
伊能「何でしょう」
昴「今回、俺達を狙ったのは、俺達が観似手を持っていると
分かっていたからか」
伊能「愚問ですねその通りですよ
観似手使いは、その能力にアグラをかいていますからねぇ
手玉に取るなんて言うのは、子供よりも簡単ですから」
陣「こ、子供以下はないだろう~~~っ」
透明「いや、陣そこはスルーしていいから
」
昴「なるほどな確かに、俺達は平穏に暮らすことを
選んでいるから、手玉に取りやすいだろうけど、
結局は、一番平和を望んでいるヤツに負けているんじゃ
世話無いよなぁ」
伊能「くっ」
透明「す、昴挑発しないで
と、ところで、伊能ちゃん今回使った幻術は、
神道でも陰陽道でもないよね」
伊能「・・・そうです・・・この幻術は、私が独自に
組み上げたもの対谷津根用の術式です
」
透明「なるほどね」
伊能「谷津根の観似手・・・夢幻(むげん)は、相手の夢に入り込み
操作する能力・・・使い方次第では、相手の精神をも
自由に操れる
私は、アイツの得意な分野でアイツの上に行く」
透明「でも、それじゃ~谷津根ちゃんには、勝てないよ」
伊能「何故ですか何故勝てないと言い切れるのですか
私の術式は、谷津根の観似手よりも優れている」
透明「う~ん・・・確かに、谷津根ちゃんの観似手には、
限定条件があるから、君の術式の方が優れている
かもしれないね」
伊能「それならば」
透明「それでも、君は谷津根ちゃんには敵わない」
伊能「」
透明先生の確信をもった言葉・・・
次回、伊能ちゃんが勝てない理由が明らかに
続く・・・。
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コメント
伊能さん、本当は優しい人なんですね..
幻術マスター出来たらいいなぁ。
不当な目に遭わされ危機状態に陥った時見事に脱出出来る。
男装理由も、憎む相手と同じ性別すら嫌だったのかな
そこはまだ解明は先ですね
お父様の魂は、娘が復讐に走ることを望んでいるとは思えないのですが………
今の伊能さんに、お父様の声は届かなくなっちゃったのかな
伊能さん、異能者審問会議にはかられるのかな💦
吉備さん、お元気かしら……
かなり重い展開続いており、
時折はさまれる、陣さんのピントにツッコミ先生のナイスなコンビネーションや、今日は円さんがちらほら火の星座っぽいキャラに、クスッと出来ました、助かります
有難うございます
そんなに、性格は柔じゃないんですけれども(苦笑)
伊能さんの言葉には、並々ならぬ感情がこめられているようで、読むのも体力使うのかな(^_^;
もう8月ですか、先生、本当に今年は速く感じますね💦💦
みなさまの今日も良き一日でありますように(*⌒▽⌒*)