実は・・・。
・18
透明「ビシャマ・・・カル・・・バ・・・
(くっ・・・やはり一筋縄ではいかないか
)
・・・ごふっ」
タイ「と、透明」
鮮血を吐き出す透明・・・
細かい血管が悲鳴を上げている
透明「はぁはぁはぁはぁ・・・オン・バシャ・・・
」
黒蝶「透明殿無茶じゃ
」
透明「・・・・ハク・・・ドウ・・・。
(もう少しのはずだ・・・古の呪を現代の修法に
切り替えることができれば・・・。)」
黒蝶「・・・透明殿・・・どうして・・・」
透明「(そういえば・・・私は、何でここまでして・・・
)」
黒蝶「もうよい・・・もう・・・よいのじゃ・・・
」
透明「嫌なんです・・・・ボウ・サ・バク・・・。」
黒蝶「えっ」
透明「(そうだ私は、嫌なんだきっと・・・こんな儀式も、
盟約も・・・鬼が犠牲になるのも・・・・。)」
鮮血が、大広間を塗り替えてゆく・・・。
透明「ギョウ・・・シュ・・・ごふっ
(あれっ・・・もう・・・ダメなのか
・・・・いやまだだ
)」
私は、渾身の力を込めて呪を上書きしてゆく・・・
黒蝶「・・・・」
透明「ニヤッ」
黒蝶の君を縛っていた呪が崩れ落ちてゆく
その後に残ったのは、細くか弱い光の糸
透明「我、汝の・・・ごふっ・・・主なり
汝・・・黒揚羽と称すものなり・・・ごふっ
我が契約・・・受けるか」
黒蝶「・・・当たり前じゃ・・・我・・・汝の
守護者とならん」
透明「・・・・・ありがとう・・・
」
その場に倒れ込む透明・・・
タイ「透明」
醍醐「透明くん」
彩愛「透明様」
うっすらと聞こえる沢山の声・・・何だか・・・
心地いい・・・
どれぐらいの時間がたったのだろう
私は夢を見ていた・・・。
揚羽「・・・透明様透明様
・・・。」
透明「んっ・・・あれ
・・・ここは・・・。」
揚羽「何故、彼方は私を助けたのですか」
透明「・・・あれっ黒蝶の君・・・しゃべり方が
」
揚羽「これは、私も驚いています彼方の契約が
彼方の記憶を元に構成させている結果だと思います
って、そんなことはどうでも良いでしょう
それに、私はもう黒蝶の君ではなく、黒揚羽です
彼方が命名したのですから、忘れないでください」
透明「あっそうだった・・・
」
揚羽「・・・まだ、答えを聞いていませんが」
透明「・・・ああそっか
う~ん・・・何でだろう
」
揚羽「はぁ~」
透明「多分、嫌だっただけだと思うよ」
揚羽「」
透明「揚羽の盟約を終わらせて、新たな契約をすれば、
揚羽は、鬼界に帰る必要はない・・・それに、
古の盟約をここで新たな人物に結び直されれば
盟約自体がその効力を失い、今後、醍醐家には
鬼が召喚されることは無くなるだろうからね」
揚羽「・・・そんな・・・自分勝手な・・・」
透明「あははははっ確かに、身勝手だね
でも・・・もう一つ、理由はあるかな」
揚羽「」
透明「揚羽人間は、確かに身勝手で我が儘かもしれない
でもね、人間にはもっと沢山の魅力があるんだ
それを、教えてあげたい・・・揚羽が見てきた
世界の小ささを、狭さを、私が教えてあげる」
揚羽「・・・・・わ、分かりました
それでは、責任をもってそうしてください
・・・・・それと何度も言いますが
私の名前は、黒揚羽です
次に間違えたら喰らいますよ」
透明「わかったわかった
黒揚羽
これから、よろしくね」
揚羽「・・・よ、よろしくお願いします・・・
べ、別に、感謝なんてしてないんだからね
・・・・・・ありがとう・・・。」
透明「んっなに
」
揚羽「な、何でもないです」
しばらくして・・・
透明「・・・ここは・・・あっ
」
タイ「透明目覚めたか
」
透明「タイさん・・・私は・・・。」
タイ「まったくなさけねぇ~なぁ~
お前、儀式が終わった後、その場に倒れたんだぞ」
透明「・・・そ、そうだ」
ベットから飛び起き、直ぐに走り出す
タイ「な、何だよ思った以上に元気そうじゃねぇ~か
心配して損した」
私は、急いで儀式を行なった場所に戻る・・・。
彩愛「と、透明様大丈夫なのですか
」
透明「すみませんでした心配おかけました
・・・・・・・うん彩愛さんの鬼との盟約は、
完全に断ち切れていますねよかった
」
彩愛「本当ですかあ、ありがとうございました
」
醍醐「おおっ透明くん
大丈夫かね
」
私は、皆さんを食堂に集め、今までの経緯と
これから醍醐家には鬼が降りることは無いことを説明した・・・。
醍醐「・・・これで、我が醍醐家も・・・。
透明くん・・・本当にありがとう」
タイ「しかし、透明お前、大丈夫なのか
そんな強力な鬼を使役しちまって」
透明「大丈夫大丈夫
そんなに柔じゃないから
」
彩愛「それでは、せめてお医者様に見ていただいた方が・・・」
透明「それも、大丈夫ですそれに、早く帰らないと
待ってくれているお客様にも悪いですしね」
醍醐「それでは、透明くんこれは約束の報酬ですじゃ
お納め下され」
透明「いいえこの報酬はいただけません
」
彩愛「えっ」
タイ「お、おい」
醍醐「どういうことかね」
透明「私は、醍醐家から大切な鬼をお預かりさせて
いただきましたので、それだけで十分です
それに、そのお金は過去に帰された鬼達を
とむらう為に使って欲しいんです!」
醍醐「・・・・・透明くん・・・わかりました
それでは、これで鬼達の供養塔を作り、
とむらわせていただきましょう
その代わりと言っては何じゃが
君には、彩愛をやろう
いやもらってくれんか
ワシは、君が気に入ってしまってなぁ~」
彩愛「御爺様」
タイ「そりゃ~ぁ~いい話じゃねぇ~ですか」
透明「いやいやいやいや
せっかくですが・・・」
「ガシャ~ン」
近くに置いてあった花瓶がいきなり割れる
醍醐「」
透明「あははははっ使役した鬼も反対している
ようですしそれに、せっかく切り離した
鬼とのつながりができるのは、本末転倒ですので、
このお話は、お気持ちだけいただいておきます」
醍醐「そ、そうか・・・残念じゃ・・・」
こうして、黒揚羽と透明のヘンテコな共同生活が始まる・・・。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
揚羽「マスター起きてください
マスターマスター
」
透明「ムニャムニャ・・・はっ
な、な、な、何で布団の中に入ってるんだ~っ」
揚羽「・・・・・べ、別に、寝顔を見ていたわけじゃ
ないんだからね
私は、ご主人を起こしにきただけなんだから」
透明「・・・・・・・。」
揚羽「・・・・・・・。」
透明「・・・・・・・。」
揚羽「き、今日は・・・ゆ、許してあげる」
なんだかなぁ~・・・
透明「さぁ~てと今日も良い天気だ~
張り切って行こうか」
揚羽「YESBOOS
」
完
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
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コメント
私も“そういうの”嫌いです。
たぶん納得できないのです。
だから、透明先生を応援したいのですが、
先生が傷付いたり、損をしたと感じていなくても、周りはそうではないと思うのです。
周りのために自分も守れる道を模索してくださいませ。
なんて☆生意気なことを。
どうぞ御自愛ください。
とんでもない小姑が降臨(笑)
先生、これは…(^_^;
先生、大好き~💕とか書いたら、わが家のなんか割られたりしませんか、大丈夫でしょうか💦
これだけの先生の想いと
痛々しい描写あるゆえ、かなりの肉体の傷の分だけ、先生と黒揚羽さんの絆が深いんだなあ、と思います
燃えよ!爺さん、………
この副題もしかしたら
鬼と先生の格闘試合に興奮する泰蔵さんだったと~~~プロレスファン的な意味?
透明先生と黒揚羽さんの結びつきの強さ、
心に染みました{スマイル}
ステキ~(≧∇≦)
爽やかな恋愛小説 読んだ後の 清々しさの気分♪
黒揚羽さん
ものすごくキレイなんだろうね~
お顔 おがめたらいいのに♪
実は・・・、だったんですね。
黒蝶の君にツンデレの要素があったとは。
誇り高い、格調高い君だったのは、平安バージョンだからで、
もしかしたら、平安の姫君が現代に生まれたら、軽いギャルになるかも、ってことかな?
転生って、こんな感じなのかな~
あと、黒揚羽って、人間と同じ大きさだったんですね。
ティンカーベルのように小さいイメージだったんで。
随分と艶めかしいですね{りんごちゃんNG}
よかったね😂
黒揚羽さん、現代にようこそ✨
ツンデレキャラになってから、
初めて透明先生に言葉にした「ありがとう」
きっといつも心の中で繰り返しているのかな
憎しみと苦しみと悲しみのうちに
最期を迎えた鬼たちが
安らかでありことを祈ります
今日も黒揚羽さんの元気な
「YES.BOSS!」から透明先生の新しい一日が
始まるんですね💕
透明先生 みなさま こんにちは♪
おお~やはり黒揚羽ちゃんとの馴れ初め(?)
ストーリーでしたか!{ラブ}
それにしても…鬼すらも救いたいという先生の
お気持ちにグッときてしまいました。{ごめんなさい}
鬼界に帰れない鬼の顛末を先生は知っていらっ
しゃるのですねぇ{涙}。。
ひとつ気になったのは、鬼との盟約を破棄して
上書きしたということは、先生の末裔にもそれが
有効なのかなぁ?ということでした。もしそうなら
先生がご結婚されて子供をもうけるということは
大変なリスクを伴うのではないか…と、気になり
ました。
と、その前に黒揚羽ちゃんがお傍にいるので、
易々と女人は近付けないことと思いますが…(汗)
強大なパワーを持つ鬼が、いつも先生を守護して
いると思うとチョット安心{ラブラブ}
???…安心、か?{ショック}
やっぱり、安心なような心配なような…{汗}
(たしか鬼は主の気質を喰らって生きているのですよね)
先生、鬼に食べられないように頑張って下さいネ!!
それと、月木見さんも仰っていますが、周囲の人の
ためにもご自身の身をあまり危険にさらさないように
本当にご自愛くださいね~ {キラピンク}
ブログで時々登場する黒揚羽さんの存在が気になっていましたが、今回の鬼退治のお話が黒揚羽さんに繋がっていたとは!こんな壮絶な過去があったなんて…。透明先生はやはり偉大です!
ツンデレ黒揚羽タソきたわー!
話し方が変わった理由が『彼方の契約が彼方の記憶を元に構成させている結果だと思います』ということは、これがどれくらい前のものかわかりませんが、透明先生、『ツンデレ』という概念が無い時代にすでにどこかで堪能していたのでしょうか。
こういう経緯があれば、そりゃべたべたしたいけど、立場もあるし、こういう行動になってしまうのだろうなあ。かわいいなあ。
毎度毎度ドラマを見ているようです。
感動してしまい涙がでそうです。
透明先生の正義感は素晴らしいです✨
ところで、プレゼント企画の発表はそろそろでしょうか~☺
透明先生、おはようございます!(^^)!
・・・きゃーーーーーーー、先生カッコよすぎる~!!
これからは「YES!BOOS♪」で。。。
うあーお。黒揚羽ちゃん平安時代からの筋金入りツンデレだったのですね\(^o^)/
和樹さんのコメントと同意見です💦
最強の小姑というか既に嫁(≧∇≦)
なるほど~。
黒揚羽ちゃんストーリーだったわけですね。
しかし、鬼を使役するって命がけなんですね。
実際にできる人少なさそうですね。
血を吐いてまで鬼を助けた先生の気持ちが、黒揚羽ちゃんに伝わってよかったぁと読んでて思いました。
{蝶}{キラリ}{パチパチ}
遡りサーフィンしてみました(^∇^)
黒揚羽さん登場が、2013年7月の「透明ニュース」からで、そのあとの「夏の思い出」シリーズ(何度読んでも……切ない)
やっぱり黒揚羽さんのツンデレに戸惑う先生………(^_^;
円さんが、コメント欄で「式神の性別」について、回答してらした、とか
えーと、優鬼ちゃん出てきた回は、去年かな?
その時の黒揚羽さん、本気になったら怖いな、とか(笑)
改めて読むと、黒蝶さまがもともとにあり、醍醐家の鬼さんだから借り物みたいなもの………等々、
当時の先生の説明に、なるほどなるほど、という気持ちに。
名前呼び方、やはり先生から頂いたからなのか、ちゃんとよんでほしいのかな?
この強いこだわりは、乙女心?式神心?でしょうかね(*⌒▽⌒*)
透明先生{ラブ} こんばんは~{ラブラブ}
おぉ~{笑} コメント数が{アップ}
黒揚羽ちゃんファン多いですもんね {YES}
そっかぁ …黒蝶の君が 黒揚羽ちゃんか … {蝶}{キラリ}
本物中の本物ですね {わお} {レース黒下}
先生と黒揚羽ちゃん、キモチが通じているとは言え、
契約を結んだ限り、それを超えることは無いのかな{グズン}
その時が来たら 黒揚羽ちゃんは どうするの{止まるひよこ}{汗}
初花さんの気にされてることも 確かに{考えるひよこ}
黒揚羽ちゃん布団の中まで なんて、ずるーぃ{ふきげん}{ため息}って
書いて終わろうと想ってたのに …{笑} {涙}
『内なるは、その羽のように 漆黒にして 残忍なり』
この一文が 想い出されてきて 離れません …
まったくー {グズン}{キラブルー} 先生って人は …{スマイル}{ため息}
先生、みなさま、こんにちは!
黒揚羽ちゃんのストーリーだったんですね。
ツンデレな彼女と透明先生の掛け合いが今見れるのも、この出来事があったからなんですね。今後ともお二人の活躍応援しています♪
黒揚羽…さまって呼ばないといけないですねぇ笑
ついつい可愛いイメージがありまたしが(^○^)
にしても。先生はほんとに現代版仏様です!(*^◯^*)
今回はさすがに透明先生無茶っぷり怖かったですが、、やっぱり黒揚羽ちゃんのお話でしたね。
黒蝶の君の描写も素敵でした。
人間と鬼、歴史も覆して、ただ皆がこの先も幸せになれる方法を全力で考えて、自分は死ぬ思いしても解決出来る先生は凄過ぎです。
怖がりな私ですが、本当は人間とか鬼とか何者とか関係なく、全てに心があって、簡単じゃないけど理解しあえるって考えさせられました。
またおこがましいですが、、黒揚羽ちゃん、透明先生と出会えて本当によかったです。
これからは黒揚羽さま いっぱい幸せになってほしいです。
それに、最強だけど無茶苦茶な透明先生のそばに~黒揚羽さまがいてとても心強いです。楽しいし。
記事の黒揚羽ちゃんへの透明先生の言葉、とても心に響きました。
ありがとうございました。
黒揚羽たんと透明先生との間にそんな物語が…
エェ話やぁぁああ~😂
そして可愛い…
黒蝶の君が黒揚羽ちゃん(さん?)だったんですね{スマイル}
『鮮血が、大広間を塗り替えてゆく・・・。』って…ものすごい状態ですよね{汗}
先生、お体お大事にしてくださいね。
無事に解決できてよかったです。
今回のお話、黒揚羽ちゃんと黒蝶の君、戦う先生…天舞先生の挿絵がほしいと思ってしまいました。
ティンカーベルをイメージしてた黒揚羽ちゃん。
ティンクも、ピーターパン大好きのあまり、ピーターと仲よくする女の子に意地悪したり、ツンデレぶりもそっくり。
かわいいチビちゃんを想像してたけど、絶世の美女だったんですね!
鬼も使役する人によってこんなに人間くさくなるんだ?と驚き!!
先生お疲れ様でした!
なんだか黒揚羽さん…先生のお嫁さんみたいですね♥
いいなあ~(*´∀`*)
ここまで人間を、他の生き物を愛してくださる先生は、普通の人間とは少し違うところにおられるのかなあ。
でも人間の愛すべきところをたくさんもっておられる。
たくさんの人間から愛されておられる。
私も先生の世界がみたいです。
これからも楽しみです!
先生、だいすきです。
肝心なことを書いておりませんでしたw
黒揚羽ちゃん ww本物の鬼嫁ww
失礼いたしましたm(_ _)m
透明先生、皆様、こんにちは☀
黒蝶の君が先生の無茶に対して止める姿が何だか切なかったです。だからこそ契約が済んでからの黒揚羽ちゃんが言った『ありがとう』の言葉に心がジーン……😢としてしまいました。
何時かは天舞先生の四コマで、黒揚羽ちゃんが麗しの黒蝶の君の姿で出てくる時があるのかな~~??
やっとゆっくり読んでコメントができます。
黒蝶の君が黒揚羽さんだったんですね~
でも、どうして先生の師匠様はこの仕事を透明先生に残していったんでしょうね?
透明先生のお師匠さんだったら出来ないワケじゃなかったのに、
きっとこうなる事はお師匠さんは解ってたんでしょうね。
結局は鬼は人間が作り出した物ですし
我が儘で自分勝手な人間の為に
鬼だけが不幸になるのもなんだか嫌な気がします。
私も黒揚羽さん同様ブログを通して人間の魅力について学んでいきたいと思います。
文献に出てくるほどの鬼を使役していたなんて、私はこの記事を読んでワクワクが止まりませんw