く、来るな~~~っ!!・11

く、来るな~~~っ11

   
円が攻撃をしようとした刹那

千鶴ちゃんの身体から、黒い物体が飛び出す

透明「チッ仕方がない

円から放たれた攻撃と千鶴ちゃんの間に割って

入った私は、円の攻撃を受け流し、その魔法を

黒い物体にぶつける

 鬼「ぎゃ~~~~~~っ

金属が弾ける音にも似た、甲高い叫び声が

鼓膜を直接叩く

円の炎の気は、鬼と化した負の念を焼きつくしていた

透明「はぁはぁはぁはぁ・・・お前なぁ~

   本当に、攻撃するかよ~

 円「何言ってるのよ迫真の演技だったでしょ

   あれくらいやらないと、自分から出てくる

   わけ無いじゃない

透明「だ、だからって俺が間に合わなかったら

   どうする気だったんだよ

 円「まあ、間に合ったしもし間に合わなくても、

   絶対に透明なら割って入っただろうから、

   焦げるのは透明だけじゃない

   結果、問題なしよ

透明「あ~っなるほど~っ・・・って

   問題ありありだろうがぁ~~~~

   人のこと何だと思っているんだ

 円「・・・・・。」

円が、倒れている千鶴ちゃんに近づく・・・。

透明「お、お前、聞いて

 円「この子・・・覚えてないんだろうなぁ~

透明「

 円「心が鬼に支配されると、記憶が飛んじゃう
   
   みたいだから、きっとこの子も今のことは、

   覚えてないんだと想う・・・あの時の透明みたいに

透明「えっどういうこと

 円「あんた・・・本当に覚えてないんだね

   あんたも一度、鬼に支配されたことあるんだよ

透明「えっ

 円「あの時は、師匠が今みたいに、真剣に立ちまわって

   鬼を追い出してくれたけど、今度は私が弟子の鬼を

   追い出すことになるとはね

透明「ま、まじで

 円「まじよあんたの時は、こんなものじゃなかったけどね

   一度見ていたから、祓い方知っていて良かったわ

透明「・・・・・

そ、そんなことが・・・

自分では、まったく記憶にない

し、師匠・・・その節はすみませんでした

心の中で懺悔しながら、私も千鶴ちゃんの側に行く・・・。

千鶴「うう・・・。」

 円「・・・・・。」

透明「千鶴ちゃんが気がついたら、どうするんだ

 円「も、もちろん、話を聞くわよ

透明「話をして・・・それでも千鶴ちゃんが辞めると

   言ってきたら・・・。」

 円「透明・・・私達の師匠は、弟子の決めたこと

   決して否定しなかったよね

透明「・・・ああ・・・。」

 円「はぁ~・・・腹を決めないとね

透明「・・・円・・・。」

千鶴ちゃんが意識を取り戻すまでの数分が、

私たちには非常に長い時間に感じられていた・・・。

              続く・・・。

   
   

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コメント

  1. 宇唯音 より:

    円さん、素敵なお師匠さんです。
    泣ける
    (ただ透明先生の扱いが…
    それも、透明先生の力を理解し、信頼しているからですよね…)
    千鶴ちゃんが、どんな道を選ぶのか
    明後日を待っています。

  2. 初花 より:

    透明先生 みなさま こんにちは♪
    先生と円さまの見事な連携プレーに拍手~‼{パチパチ}
    円さまの「焦げるのは透明だけじゃない{グッド}」発言は
    いつもながら流石だなぁと{汗}(苦笑)先生のことを
    <打消線>使える手駒と思って…心から信頼しているからこそ
    成せるワザでしたね{ハッピー}
    そして目覚めたとき千鶴ちゃんは、どのような選択を
    するのでしょう?とても気になります。
    観似手をもつ者として、それをコントロールし続け
    なければ生きてはゆけないのだとしたら…?
    結局は、どの道を行っても茨の道なのでしょう…{ごめんなさい}
    それならば本当に後悔のない道を千鶴ちゃんには
    選び取って欲しいと願わずにはいられません。
    次回の更新をドキドキしながら待っています{ドキドキ}

  3. 靜月 より:

    こんにちは、透明先生、皆様。
    千鶴ちゃんに何があって
    鬼が生まれるまでに至ったか?
    短時間で鬼が生まれるくらい
    辛い事があったのかな?と思うと…
    昔からずっと
    私は魔法使いに単純に憧れているので
    能力を持つ事が、こんなにも
    大変だと、全然知りませんでした
    千鶴ちゃん、何があったの?
    そして、これからどうするのかな…
    何れにしても、幸せになれるなら
    どんな道でも良いので
    千鶴ちゃんだけじゃなくて
    透明先生も、円さんも
    幸せでいて下さいね~!

  4. 和樹 より:

    あんなに当初は、あたふたしてた円さんが、異能力全開したあとに悟った感じが…いつになく冷静アダルティ…
    透明先生が鬼に支配されていた、というのもびっくりな話でもあり、今回の千鶴ちゃんと同じく痛ましくもあります
    鬼を生み出すほどの想念量……
    先生もつらかったですよね…
    それにしても
    円さんの扱い
    千鶴ちゃん>透明先生 
    こちらも容赦ないでした(^_^;

  5. ゆい。 より:

    鬼かぁー。
    鬼ねぇー。(^^)
    鬼・・・居ますよね~。(≧∇≦)
    自分の中にも居ます。
    憎しみ、怨み、疑心暗鬼。
    その正体は悲しみ、切なさ、分かって欲しい思い。悔しさ。まぁ、悪い意味での心の弱さ。などなど。
    でも、自分の中の鬼を見た時。自分位は自分の味方でいようと思いました。
    自分の中の鬼を排除するのではなく鬼になった自分の辛さ、切なさ、やるせなさ、孤独。それを分かってあげようと。せめて自分位は。
    そして、自分の中にも鬼がいる事を受け入れようと。鬼になる心の弱さを受け入れようと。
    そう思ったら、私の中の鬼が安心したのか、今はスヤスヤ寝ています。
    でも、千鶴ちゃんの鬼は外部から来たのかな❓だとしたら、追い出し一方に限りますね。
    鬼・・コワイからねぇσ^_^;

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