師曰く・・・。
・6
私は、やる気満々の千鶴ちゃんを
横目に、机の中から幾つかの
器具を取り出し並べる・・・。
千鶴「
これって
」
透明「私の器具だよ
」
千鶴「
」
透明「さて問題
この器具は何に使ったモノ
でしょうか
」
千鶴「えっ
」
透明「私はこの器具をかれこれ
15年以上使っているんだ
まあ、言い換えればこの子達が
私の15年を支えてくれたと
言っても過言ではない
千鶴ちゃんにこの器具の想いや
器具に対する私の想いがわかるかな
」
千鶴「15年も・・・。」
千鶴ちゃんは私の器具を一つ一つ大切に
触れてゆく・・・。
その中でひとつだけ薄汚れ古くなった
器に興味を示したようだ
千鶴「・・・・・・。」
器を持ったまま、目をつむり何かを感じ
とろうとする千鶴ちゃんを横目に
私は幼い頃の円を投影させていた
千鶴「・・・・何故だろう・・・
すごく悲しい・・・・・
器が泣いているみたい
」
透明「くすっ
出来るじゃん
」
千鶴「えっ
」
透明「その器は私にとって悲しい想い出が
詰まったものなんだよ
その気持ち、器の最後の努め、
器の想いがちゃんと感じ取れたのは
君がその器具達を扱う資格を得た
ことと同じなんだよ
」
千鶴「悲しい想い出・・・資格・・・。」
透明「まあ、私の想い出は今は関係ないから
いいんだけど
資格を得るというのは
器具を扱うモノとして大切なもの
それは、自分が器具に選ばれたと
認識しておくと良いかもね
」
千鶴「器具に選ばれた・・・。」
透明「どんな職業でも同じことなんだけど、
一流といわれる人達は皆この感覚を
大切にしている
何かを作る、モノを書く、撮る、切る
貼る、器具や工具を使うものはもちろん
身体を器具と考えれば、楽器を奏でる、
唄う、話す、表現する
どの作業も使うモノのコンディション
次第で結果が変わってくるものだよね
特に魔術や法術なんかは、細かい部分で
間違えたりすると命取りになる繊細な
技術だから、器具との対話やその器具の
特性をしっかりと熟知したものだけが
一流と呼ばれる者となりえるんだ
」
千鶴「私は、円先生みたいに一流になれるんで
しょうか・・・
」
透明「くすくす
まあ、君次第かな
もちろん円はその筋では超がつく一流
だと思う
その先生が君に自分と同じ道をたどらせる
ということは、円が君にどれほどの期待を
もっているのか
それくらいはわかるんじゃ
ないのかな
」
千鶴「・・・・・円先生・・・。」
透明「荷が重いかな
」
千鶴「いいえ
光栄です
私、その期待に応えたい

透明先生
どうすれば私は期待に応える
ことが出来ますか
」
おっ
初めて透明先生って言われた

くすっ
ちょっとは認めてくれたのかな
まあ、認めてくれたついでにもう少しだけ
付き合いましょうか
続く・・・。
おすすめのお店で~す
是非役立ててくださいね
ポチしてくれると励みになります




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コメント
透明先生
いつも更新を楽しみにして読ませていただいております。
私は、アマチュアスポーツ愛好家なのですが、大人から始めたこともあり、色々とコーチからアドバイスをいただいていても、なかなか技術が成長していかないことが悩みでした。
今回の「師曰く・・・!」は、師弟関係という意味で色々考えさせられることが多くあり、また一つ、悩んでばかりでなく、師(コーチ)の気持ちにこたえられるように努力していくことが重要と自分なりに気持ちが整理されました。
もちろん、結果がともなうことはより良いことですが…コーチの自分に対する思い入れを疑う前に自分にできることを考えたいと思います。
また、
「身体を器具と考えれば、楽器を奏でる、
唄う、話す、表現する
どの作業も使うモノのコンディション」
という透明先生の言葉…私は魔女志望ではありませんが(笑)
モノのコンディションと正直に向き合う必要性を改めて納得しました。
身体は、持ち主である自分の気持ちだけでは、どうしようもないときがあります。その時、身体からのメッセージを無視したまま意志に任せて、無理をすればモノ(身体)は壊れてしまいます。
怪我・故障という形で、
また、コンディションが良くても使い方を誤れば、結果は同じです。
モノ(身体)は、言葉は発しませんが、真摯に向き合えば必ずメッセージを発してくれるものですよね。
透明先生のお伝えしたかったことと、ズレているかもしれませんが、自分に置き換えて、あらゆるモノにたいして傲慢にならず、真摯に、向き合って行きたいと思いました。
長文・乱文失礼いたしました。
とっても腑に落ちる!!!!
ありがとうございます
続きが楽しみ…