大切な約束
・27
最臥「ブログの件は、私が谷津根くんに、ちゃんと
言っておくから、君は自分の信念に従って
書いてください」
透明「ありがとうございます」
最臥「おっと、結構な時間になってしまったね
時間を取らせてしまい、本当にすまない」
透明「う~ん・・・午後の鑑定まで、もう少し時間が
ありますから、もう少しお話しさせてもらっても
いいですか」
最臥「君が大丈夫なら」
私は、最臥さんに師匠の幼い頃の話や、最臥さんのこと
能力のこと、そしてお母さんのことを色々と聞いていた
最臥「そう言えば透明くんは、いつから超えたんだい」
透明「・・・超えし者の話ですか
」
最臥「ああ」
透明「私の発動は、最初は12歳の時でした・・・。
その時は、師匠が側にいてくれたので、止めることが
できたのですが・・・」
最臥「超えし者の力は、ある意味、能力の暴走だからね
霊圧が身体の中で膨張する現象だから、眼圧も一気に
かかり、目の色素が薄くなる・・・。
そのせいで、目の色が一時的に変化するが、下手をすると
網膜が剥離し、失明ということもある・・・。
正直、使わせてしまって言う言葉ではないかもしれないが
超えし力は、使わない方が良い
君の寿命や色々なものを、簡単に奪ってしまう、恐ろしい
力だからね」
透明「わかっています私は最初の発動で、片目の視力を失いました
それ以降は、この力に頼ることは殆どないですし、今では
かなり制御もできるようになってきています
元々は、封印しているのですが、頭に血がのぼるとどうにも・・・
まだまだ、修行不足ですね」
最臥「いや本当に申し訳なかった
」
透明「全然、気にしないでください
最臥さんの気持ちも、師匠の考えもわかりましたから」
最臥「ありがとうところで、君にひとつ提案があるのだが
」
透明「」
最臥「君の式神たちを、少しの間、預からせてくれないか」
揚羽「なっ」
六羽「むっ」
透明「そ、それは、どういうことですか」
最臥「多分、君は式神の鬼智(きち)を使えないようにする為に、
わざと、現代の言葉を使わせるように調整をしている
のだよね」
透明「あっ」
揚羽「ど、どういうことですか」
最臥「こちらの六羽くんは、違うと思うが、黒揚羽くんは、
鬼から式神に転じている・・・。
本来であれば、鬼の智慧・鬼智を使えるはずだ
鬼智は、強力な力を有した鬼の祝詞、言霊の力
黒揚羽くんの本来の能力をもってすれば、狩理にも
匹敵する力を持っていたはず・・・。」
揚羽「えっえっ
」
透明「・・・・・。」
最臥「その力を封じる為に、現代語しか使えないように
調整したのは、黒揚羽くんを守る為だね」
狩理「なるほど・・・我とは違うとは思っていたが、
古語を忘れさせていたとはな」
揚羽「ど、どういうことなんですか」
留鬼「式神は、本来命を賭して主人を守ることが契約条件に
含まれている
その場合、自らの魂を生贄に鬼智を使い敵を討つ力
つまり、自己を犠牲に相手を屠る力もある
ということなんだよ」
揚羽「ご、ご主人」
透明「うっ・・・で、でも、ほら
今の時代、そんなことしなくても、何とかなることの方が
多いじゃない
ま、まあ、調整していることは本当のことだけど
正直、上手く調整できてない気もするから
・・・ハハハッ」
最臥「黒揚羽くん君のご主人は誰よりも君たち式神のことを
大切にしてくれている良いご主人だということだよ
それに・・・。」
透明「さ、最臥さんも、もう
」
狩理「はははっ黒揚羽
ヤツが、お前の名前をちゃんと呼ばんのは、
黒揚羽という名で縛らないためだ」
揚羽「」
留鬼「私も、不思議に思っていましたが、そういうことでしたか
式神にとって、契約者の言葉は絶対
それも、名で縛っている以上、その名を呼び命令すれば、
その願いは強制になるそういうことです
」
透明「狩理も留鬼も、もう、いいじゃない」
最臥「だがね、透明くん
式神にも式神の考えがある存在としての意義もね
」
透明「うっ」
最臥「君の式神たちは、君の事を本当に大切に想っている
こんなことは稀だが、信頼関係すらできているように
感じられる・・・どうだろう
式神に関しては、私の能力の方が長けている
黒揚羽くんを正しく調整し、本来の力を取り戻しつつ、
現代の言語を使って生活できるようにさせてあげたい
のだが・・・。」
揚羽「さ、最臥様もし、最臥様の元で
調整していただければ、私は
もっと、強くなれますか」
最臥「もちろんだ」
揚羽「もっと、ご主人の役に立てますか」
最臥「ちゃんと、自らを犠牲にしないと約束したうえで、
能力を使えるようにすれば、きっと」
揚羽「・・・・・ご、ご主人し、しばらくの間、お休みを
いただいても良いですか」
透明「揚羽・・・。」
揚羽「私は・・・今回のような、無様な失態は・・・」
透明「揚羽怖くない
」
揚羽「は、はい」
透明「・・・わかった私なんかよりも、最臥さんの方が、
お前をちゃんと調整できると思う
行っておいで」
揚羽「は、はい」
六羽「む~~~っ」
最臥「おおそうだった、六羽くんも調整させてくれ
」
透明「む、六羽も」
最臥「見たところ、六羽くんは、オーブを集めて個とした
式神だよね
かなり珍しい式神だが、これほど理にかなった
式神は珍しい
言語は使えない代わりに、羽を擦る音で感情を
表すなんていうのも、よほど強い絆がなければ
できないことだ
しかし、残念なことに六羽くんも、本来の力を
十分に発揮できないでいる・・・。
この子は、ある意味、ここにいる式神の中で
一番の能力を有している可能性がある
どうだろう六羽くんも預からせてくれないか
」
透明「・・・六羽お前はどうしたい
」
六羽「む・・・む~っ
」
透明「・・・そっか・・・気を付けて行くんだよ
最臥さん、お手数をおかけしますが、二人の事
宜しくお願いします」
最臥「わかった君の師匠に言われた、助けになるというのは、
私からすればこれくらいしかできないからね
責任をもってお預かりさせてもらうよ」
そして・・・。
続く・・・。
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コメント
皆さんなんて愛が深いんだろう。。
この回ほんとに泣きそうです。
透明先生{ラブラブ}
皆さん{ラブラブ} おはよーございます{YES}{晴}
先生の目の色の事、
揚羽っちと六羽先輩の事、
そうだったんですね・・・{グズン}
先生の愛が優しさが溢れていて
朝から心が温かい物{キラピンク}で満たされています。
このお話が昔のお話しなのか、
分かりませんが次回のブログに揚羽っちが
登場してくるのかで分かるのだと思いますが、
最近のお話しで揚羽っちたちが、今先生のそばに
居ないとなると先生すごく淋しいだろうな~と{涙}
でも、大丈夫{ガッテン}{キラリ}
ここにも先生の家族{キラブルー}が沢山いますからね{YES}{ラブラブ}
そうでしたか……わざと揚羽と…
…単純に、ツンデレ要素を楽しんでましたが、
そこに先生の深い思いやりと愛情が………
最臥さん、有難うございます
そして留鬼さんのなりすまし(笑)当時の分も含めて、今までの失礼な感想、お許しください~~m(_ _)mm(_ _)m💦💦
この出会いがなかったら、その事実や、意味も私たちは知ることはなかったわけですし
禍津代勿…
観似手…
まだまだ、私の脳みその理解処理能力を超えてますが(T_T)
リンクの過去記事もあわせて、あらたな教えや、情報を読み受け取り頑張ります!
最臥さんに預けられるということは、香港に行ってしまったのかな?
【無駄な妄想】戻ってきたら、黒揚羽さんが、語調もパワーアップして英語以外もペラペラになって、タジタジする透明先生(笑)
黒揚羽さんも六羽ちゃん、先生のもとにはやく帰りたいから、調整頑張ってるんだろうなあ
もしかしたら戻ってきてるのかな?
頼もしいですね!(^∇^)
しぇんしぇ~~
「実は…」以外、何故かリンク飛ばにゃいにゃ~
私だけの現象かな(^_^;
でも!大丈夫、自力でさかのぼるす!
何しろ今日は仕事休みにしたから時間あるにゃ~
(明日、机の上の書類の量が怖い)
揚羽がしおらしくてなんか違和感・・・
サイガさんの元で調整受けたら揚羽のツンデレも調整されるのでしょうか?
先生の記憶を元に式神の性格が構成されるなら、揚羽を介してサイガさんに脳内解剖されるのかなーと、ふと思ってしまった
ムウと揚羽の調整話も後で載せてもらえたらと、勝手な期待をしております
・・・やっぱり、好みが表れるんですかね???
そうでしたか・・・。
では、透明先生、ワタクシも暫くお暇を頂いて最臥さんのところへ←違っ😓
六羽ちゃんと揚羽ちゃん不在は心配ですね。その間はワタクシが~😤←違っ
透明先生は九州からお戻りでしょうか❓お身体ご自愛下さいませ(^^)ノ。
先生と式神さんたちは信頼関係があるって
ずっと思ってました(^^)
透明先生 みなさま こんばんは♪
最近の記事は感情を揺さぶられ過ぎ&情報量が
多過ぎて、読んですぐ感想をコメすることが
できません…。
初読では「えええっー!{わお}」っと驚き、号泣し
そして何度も読み返していくうちにようやく
内容が少しずつ頭に入ってくるという、
アホっぷりです{ごめんなさい}。。。
先生の片目がご不自由な理由もようやく
解りました。観似手持ちの方はみなさん、どこか
しらの体の機能が使えなくなるものなのか?と
勘違いしていました。能力の暴走が原因だったの
ですねぇ。。それにしても、谷津根さんをはじめ
異能を持つ方々が見たら、こうした事情をブログで
お話しされることは、内情を暴露されるような気が
して落ち着かないことでしょうね…。
それでも先生は、こうして正しい知識と認識を
ワタシ達に開示して下さっている。。。
普通に生きていたら、きっと知り得ない知識ばかり
です。そういった世界が存在すること、異能を持つ
人がいること、そしてその為に負う苦悩と共生する
道を模索していらっしゃること。ネットの発達で
訪れ得る危機のこと…。
考え始めると、何だかとても しんどくなります。{ごめんなさい}
でも先生はそれらを真っ向から受け止めて、そして
ワタシ達と共に乗り越えようとして下さっている…。
自分もちゃんと前を見据えて、しっかりと生きなくては!
と思います。{YES}
そして、先生が式神たちに寄せる想いと、式神たちが
先生に寄せる想いの温かさに、ホロリとしました。
本当に強い絆で結ばれた間柄なのですね。。
一日も早く調整が終わって、パワーアップした姿で
先生の元へ帰ってくるといいですね{ラブ}
そういえば…先生ってば普通に最臥さんと会話されて
いらっしゃいますが、肋骨が折れているのですよねぇ?{汗}
それにこれから午後の鑑定も待っていると思うと…{げっ}
やはり先生、超人ですっ{超びっくり} てか、養生してくださいぃ(涙)
おはようございます!
これからも楽しいお話をお聞かせ下さいね。
先生。揚羽ちゃんのツンデレな言葉遣いはそうだったんですね…そしてあれは先生なりの現代語なんですね…もしかして若干先生の好みも入ってたりして…笑
黒蝶の君の時の喋り方が古語ってことなのかなあとかまた疑問が出てきました(o^^o) そして六羽ちゃんのムー!て声のところは羽を擦るような音ってことですか?!すご~い!
あ!羽の擦る音で先生と昴さんにひとつこの場を借りてご報告させてください!この間、1人家でいたら、耳元ですごい羽音が少しの間しまして。妖精くんかな?!と思う反面、私大の虫が苦手なんで、おそるおそる髪をはらったり、服を脱いだりしたところ、虫はいなくて笑!てことはあの羽音は妖精くんのだ~とものすごく嬉しかったです!\(^o^)/
でもって明日の更新、楽しみにしてま~す!
初めて投稿します。
ただただ、感動しました。
透明先生が九州で大変なミッションを
こなされながらこの記事をアップして
下さっていると思うと、胸が一杯になり
ます。
いつもありがとうございます。