亜魂の華(あごんのはな)
・15
透明「それでは、始めましょうか」
佐喜「お、お願いします・・・」
私は佐喜さんの背後にまわり、佐喜さんの背中に
手を当てる・・・。
透明「・・・・オン・・・・・・・・・・
ジャク・・・・・フーン・・・・・・・。」
佐喜「ビクッ」
佐喜さんの身体に取り巻く、契約の鎖・・・。
その鎖をたぐり寄せるように自分自身の亜魂に
取り込んで行く・・・。
透明「(・・・意外に強力だな
早速、亜魂を開こうとしてくる・・・。)」
佐喜「はぁはぁはぁはぁ・・・・」
佐喜さんも苦しそうだ
早いところ、終わらせないと・・・。
透明「古の契約に従い・・・我・・・透明なり」
佐喜「うっ」
佐喜さんを取り巻いていた契約の鎖は、完全に佐喜さんから
私に移ったようだ・・・。
透明「佐喜さんもう大丈夫ですよ
ただ、こちらの契約がまだ解除できていないので、
もう少しそのままで待っていてください」
佐喜「は、はい」
さて、こっからだ
透明「(契約プログラム・・・確認・・・術式・・・リンク
・・・解除開始・・・・・。)」
契約の解除が始まる
「ビビビビビビッ」
大きな音を立てて、窓ガラスが振動する
「バンガチャン
」
佐喜「きゃっ」
棚から、色々なモノが落ちる
透明「(くっ・・・・力が暴走している・・・・凄いな~
・・・解除60%・・・・もう少し・・・・。)」
次々と起こる、不思議な現象に佐喜さん半べそ・・・
しかし、次の瞬間
「ガガガガガッピタッ・・・。」
佐喜「・・・・・・・
」
静寂・・・・・・・。
透明「・・・・ふ~っ」
佐喜「先生」
透明「終わりましたよ」
佐喜「よ、よかった~~~っ」
泣きそうな佐喜さんの背を後に、椅子に戻る・・・。
透明「佐喜さん石版は問題ないですか
」
佐喜「・・・・・はい大丈夫です
」
透明「よかった念のため、今回の様な契約が、他の人でも
成されないように、石版にロックをかけたので、
少し心配だったのですが成功したみたいで良かった
」
佐喜「先生は、大丈夫ですか
どこか、変なところとかありませんか」
透明「変なところは、頭かな」
佐喜「えっ」
透明「あっこれは、元々か
あははっまあ、最初から変な人ですから
返ってまともになったかもしれませんよ」
佐喜「・・・くすくす・・・」
透明「あははははっ」
佐喜「もう先生~
でも、よかった
」
透明「さて、後は佐喜さんの亜魂が元に戻るかだけど、
さっき確認したところ、ちゃんと蕾に戻ろうと
していたみたいなので、2、3日で元に戻ると
思いますよ」
佐喜「本当ですかよかった~
先生本当にありがとうございました
先生は、命の恩人です」
透明「そ、そんな、大げさに考えないでください
それに、さっき言ったことは、本当のこと
佐喜さんが、この石版を研究し、どんな答えを
導き出してくれるのか
私は楽しみにしていますから、頑張ってくださいね
研究の成果が出たら、是非教えてください」
佐喜「わかりましたまず一番に、先生に報告しますね
」
この後、佐喜さんの亜魂をメンテナンスした私は、
佐喜さんを送り出し、椅子にへたり込む・・・。
透明「はぁ~~~~っさすがに危なかった
でも、よかった
これで、佐喜さんも集中して研究に没頭できるだろう
しかし、この時代・このタイミングでオーパーツか・・・。」
色々な事を考えながら、少し目をつむる・・・。
亜魂の華は、人が最後に咲かせる美しい宝華
亜魂には、まだまだ様々な可能性が眠っているのかも
しれない
私も長年、人間という神秘の存在を研究し続けているが、
まだまだ、底は見えてこない・・・奥が深いからこそ
引きつけられる・・・私は、心底人間に魅了されているの
かもしれない
透明「・・・・・・・。」
(・・・あれっもしもし
・・・もしかして・・・
)
透明「」
(お~~~い起きろ~~~~~っ
)
案の定、この後、寝過ごしてしまった透明先生は、
今日も仕事に追われるのでした・・・
透明「ひぇ~~~~っ」
完
昴と透明先生のお店
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コメント
透明先生の果てなき人間探求は、
危険すぎて読んでいてハラハラです。
一件落着で、佐喜さんも思いっきり石板の研究ができますね。
いったいこの地球上に
どれだけのオーパーツが存在するのでしょう。
想像以上の数があるのかもしれませんね。
最期の華が咲くのを自分の目でも見ることができるのなら、
死という瞬間も少しだけ怖くはないものですね。
透明先生 みなさま おはようございます♪
佐喜さんも先生もご無事で良かったぁ…{ラブ}
古代のオーパーツにしても、現代まで受け
継がれてきた様々な教えにしても…どこかの
時点で誰かが考えついて、編み出してきたモノ
なんですよねぇ。
本当に人間の神秘性って奥が深いです。
そして人間の可能性って果てしないなぁ…
なんて思いました。
それにしても先生、速攻で眠りに落ちるほど
消耗されるなんて…{ごめんなさい} いつも読んでいて
ハラハラしてしまいます。美味しい物を
召し上がって体力・気力を十分にチャージして
下さいね{ラブラブ}{ガッテン}
今晩は(^-^)/
透明先生、皆様。
先生お疲れ様でした~!
佐喜さんの研究が楽しみですね
研究結果を、佐喜さんが持ってくるまで
先生、亜魂の華咲かせないで下さいね?
先生の事ですから、勝算のない
事はしないと信じてますが
読んでいてハラハラします;^_^A
オーパーツ、知らなかったので
ググってみました(^-^)/
不思議な物が色々有るんですね
古代の失われた技術かぁ~
研究者でなくても、ワクワクしますo(^_^)o
『一花 咲かせるか』ドラマや小説などで見聞き した言葉ですが、
『一花⇔亜魂の華』のこと だったのかなって。
このセリフの場面は ほとんどが最後のとき{どくろ}
その人が持っているモノを 目一杯使うから 花(華)が咲く{さくら}
とっても綺麗だけど、とっても悲しい {キラブルー}
透明先生の無茶ぶりー{ため息}
先生には まだまだ やることが沢山あるんですからね {ラーメン}{ハート}{赤ちゃん}
何かあったら悲しむ人が たくさんいることを
絶対に忘れないでくださいね{YES}
!ほんとだ!!よく聞く?「最後にひと花咲かせよう」って亜魂の華からきてるのかな?!
でもってハラハラしました(O_O)
先生も佐喜さんもご無事でほんとによかったです。
黒揚羽ちゃんだって絶対ハラハラしてましたよ~!!
透明先生、こんにちは。 たかたんです。
「 しかし、この時代・このタイミングでオーパーツか・・・。」
この一言がとても気になります。