判断の基準・25

判断の基準25

それから一ヶ月後・・・

私は、写経教室が開かれている日

合わせて足を運ぶ

透明「おっやってるやってる

鉄二「・・・・。」

沖田「・・・・。」

伊奈「・・・・。」

七子「・・・・。」

太郎「・・・・。」

園長「・・・・。」

凄い、集中してる

みんな、大分慣れてきているな

私は、そ~っと園に入って行く

透明「作治先生作治先生

作治「・・・・

小声で、作治さんを呼んだ私は、別の部屋へ・・・。

透明「大分、みんな写経に慣れてきたねぇ~

作治「ああおかげで、経を唱えながら書く人

   出てきたよ

透明「作治さんも書いてる

作治「もちろん

透明「さて、そろそろ、教えても良い頃かな

作治「

透明「作治さんの寿命を伸ばす方法

作治「ああ~そう言えば・・・・でも、もういい

透明「

作治「自分でわかったから

透明「悟ったみたいだね

作治「ま、まあ、悟ったってほど、立派なものじゃ

   ないけどな

透明「聞かせて

作治「先生が、あの時言ってたことがわかった

   だけだよ

   諦めたらそこで終わり・・・・。

   それは諦めないぞと、奮起することじゃなく、

   自然体であの世に旅立てる準備をしながら

   一生懸命生き抜くことなんだってな

透明「くすっ流石だね

   人間というのは、不思議なもので、

   実は、旅費が貯まっていなければ、いないほど、

   貯めるための時間をもらえるようにできているんだ

   それでも人は、病気や怪我などを患ってしまうと、

   生きることを諦め、早く逝こうとしてしまう

   それが死を感じるということなんだ

   生きたい、死にたくないという気持ちは
  
   肌身で後悔や、やり残したことを感じている

   いうことでもある

   それでも、動くことを諦めてしまう人が多いのも事実

   そうなれば、時間は早く動いてしまうんだ

作治「なるほどな・・・憎まれっ子が世に憚る

   徳高いとされる人が早く亡くなる

   それは、旅費が貯まっているかどうかが

   大きく関わっているということか

   そう考えると、世界は優しいのかもしれないな

透明「そうだね

   この世の摂理には、旅支度をさせてもらえる猶予

   がちゃんとある

   本当のところを言うと、あの世も全ての人が

   そのことに気づき、ちゃんと修行を終えることを

   望んでいるんだ・・・。

   それでも、そこに気づかず業を背負って帰ってきて

   しまう人もいる

   地獄というのは、その業を浄化するために必要な

   場所でもある

   業は、生きている内は体の表面についているから、

   落としやすいのだけど、魂だけの存在となった者が、

   今度は直接、業に触れてしまうと、なかなか

   落とすことができないものなんだ

   だから、ものすごい時間をかけて、業を浄化し、

   純粋な魂に戻してあげなければ、霊界へは入れない

   そこには、苦業とされるものが待っているけど、

   それでも人は、生まれた世界に帰ろうと必死に

   苦業に耐えているんだ・・・

作治「そうか・・・地獄っていうのは、そのために

   あるんだな

透明「うんまあ、戒めとして怖い世界の認識は

   間違ってはいないのだけど、本質は、その人の為

   でもあるんだ

   これも、本当は言ってはいけないことなんだけどね

作治「まったく、お前は

   しかし、そう考えると、それも救済ということか・・・。」

透明「そうなるね

   話を戻すけど、旅費を貯めるというのは、どういうことか

   わかったかな

作治「あははっここまでくれば、嫌でもわかるだろ

   旅費を貯めるっていうのは、生きることだよ

透明「くすっ

作治「生きることそれは、生きていることを感じ、

   ありがたいと思うことじゃないのか

   生きがいや、やるべきことがあるというのは、

   それを突き詰めなければ気がすまなくなるし、

   生きている実感を感じることができる

   そういう生き方ができることこそ、幸せで、

   徳を得られる生き方なのかもしれないな

   先生が言っていた、沢山の友達を作るというのは、

   そのことを他者が教えてくれるからこその関わりで、

   きっと、そういった生き方ができれば、自ずと

   人の記憶にとどまることができるようになるんだと、

   今は、ちゃんと理解できているよ

透明「うん素晴らしい80点

作治「なんだまだ、足りないのか

透明「ううんそうじゃない

   今、作治さんが感じられるようになったのは、

   誰のおかげ

作治「そんなの、先生が

透明「違うよ

作治「

透明「それはね作治さんが今まで頑張って生きてきた証が、

   形になったということでしかないんだ

   だから、全ては自分のおかげなんだよ

作治「

透明「作治さんが経験してきたこと学んできたこと

   そういった徳があったからこそ、今がある

   それも作治さんの徳なんだ

   生きている間に、徳を積むというのは、徳を使う

   ことでもある

   作治さんがご家族の為に頑張ってきた知識は、

   沢山の人に分け与えられる徳にもなっているんだよ

   作治さん・・・よく頑張ったね

   今までの苦しみも辛さも、この時の為にあったんだよ

作治「・・・・ううっ・・・・・

作治さんの瞳から、大粒の涙が溢れ出す

そこには、動乱の時代を必死に生きてきた人間の姿があった

次回、ファイナルです

          続く・・・。

   

関連記事木が語る人生・6(往生の章)

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コメント

  1. バンビ より:

    作治さ〜〜〜んんん(TдT)オロロ〜ン
    一緒に泣けました。
    私も一生懸命生きようと思いました。
    少しづつでもやりたかった事、やりたい事、戻していってたくさんの人と関わって徳が積めるような生き方を自然にしていけたらなと思います。
    あ、でも長生きしたいんですが笑
    炎上の原因の方は読んでいるのかな…?
    先生は本当に大切で必要な事を教えてくださっているので、、、こんなにわかり易く記事にしてくれて。素直に届いていればいいな〜と思いました

  2. ぽにょ より:

    透明先生おはようございます☀
    朝からじーーん😭✨✨涙がでますー😭✨
    透明先生の記事を読んで、作ニさんがいうように、この世界は優しいと私も感じました✨
    産まれてきてよかったー✨毎日幸せをさらに感じられそうです✨

  3. ねこまま より:

    透明先生おはようございます!
    パスワード、ありがとうございました(*^^*)
    みなさんのお返事の邪魔になるかと思いメールには返信せずにいました。
    作治先生とのやりとり、なんだか心がじわっとあたたかくなりますね☺️
    朝から幸せな気持ちです。

  4. おおとり より:

    作治さんの心が救われて良かった(ToT)
    生について自ずと悟られていて、登場当時とは、まるで別人の様ですが、それも作治さんの持っているものなのでしょうね。
    本当に色々と考えさせられます。
    生き甲斐があると、一生懸命生きれるのもそうだと思いますが、死がチラつく場面で『ここで死ぬわけにはいかない!』と判断誤らない様動ける様に感じます。
    一緒にしてはいけないかも知れませんが、病気の場合もそう言うところがあるのですね?
    気力で寿命を先伸ばし出来ることもあるのですね。
    早世される方は、徳が溜まっているからこそ旅立てる…と言うことなのですか。
    私もそれを信じたいです。
    先月、四半世紀という若さで突然旅立ってしまった知人が、無事あの世へ帰れます様に…

  5. より:

    いつもはひっそりと読む側でしたが、ウルウルしちゃったので書き込みしました。
    今回の日記読めて嬉しいです!ストレスが体調にまで影響出てしまってモヤモヤしていたこのタイミングで生きることについて深く知れて心がほっこりとしました^ ^
    先生大好きです。応援しています!

  6. あび より:

    透明先生おはようございます。
    私も泣いてしまいました。
    人生って落ちるも上がるも全てはきっかけなんですね。
    ホームのつま弾き者だった作治さんをサクッと和に戻し、生きる希望と目的まで気付かせてしまうとは。さすが先生!!お見事としか言いようがありません!!
    命の期限を知りながらたった一月でここまで変わった作治さんの姿にも感動しました。
    しかもこのホームの皆まで巻き込んで自然に終活させてしまうとは。
    世界で一番幸せな老人ホームかもしれない。

  7. うに より:

    あぁ 朝から涙が滲みます😭✨✨🙏
    こんなにも有難い世界に存在し、見守られているなんて✨✨✨
    作治さん 良かったですね✨✨✨
    このお話が皆さんに届きますように🙏✨✨✨

  8. 広島の甘い物大好き より:

    透明先生、お疲れ様です。先生のブログを拝見させて頂くと泣きそうになりますね。いつまで生きられるかわからないけど、最後は感謝の相念で終わりたいです。ありがとうございます🙇

  9. みき より:

    透明先生、今回も
    本当にありがとうございます❤️
    「ほんとは言ってはいけない」ことの
    オンパレードになっているように
    見受けられますが、
    それを教えていただける私たちは
    幸せ者です❤️
    最終回、ちょっと怖いです。
    またまた号泣😭😭😭💦の予感。

  10. たっちー。 より:

    透明先生、こんばんは!
    こちらも急に寒くなってきましたが、先生は暖かくされていますか?
    パスワードをお送りいただきありがとうございました!
    まず遅れを取り戻そうとwブログとコメントを拝読させていただいていました。
    読者の皆様の感謝の気持ちと全くもって同意😭しかないので新しいことは書けませんが、
    先生の優しい気持ち彼?にも届け!と願っております。

  11. より:

    地獄で拷問にあうのも、それくらいしないと内面からの反省が促されないからなのかなとふと思いました
    お墓参りして地獄に行った人が早く救われるのも徳をもらうだけじゃなくて、人のありがたみが分かるからなんでしょうか
    それでもダメな人はいたしかたなく魂を消滅させるって話でしたけど、死んでもなおらない人もいるって事ですね
    拷問は嫌だから地獄いったらその先に写経教室開いてくれないかなぁと思う、反省のない私です
    最近の記事は言ってはいけない事が多いですが、なぜ言ってはいけないのか疑問ではあります
    読んでいて特にマズイことは感じ無いんですが?
    お山のオフレ書き???

  12. 天使ママ より:

    >樺さん
    横から失礼します。
    仏法において、この様な悟りは、自ら導き出すのが本来の姿、樺さんにとっては簡単に感じる事も自分自身で答えを出したものでなければ、ただの情報でしかありません。
    試験問題の答えを後から見て、何だそういう事か!と気づいたとしても、それは、本質から分かっている事にはならないと言う事と同じなのです。
    特にあの世の理は、答えの見えにくい世界ですから、本来であれば予想しかできません。
    ただ、透明先生のブログの良い所は、しっかりと感じさせて、誰しもが簡単に答えを導き出せる様に計算されて書かれている事だと思います。
    本来、地獄の意味を考える人はいなく、与えられた情報の中で怖いものと捉える事しか出来ない世の中ですから、この様な仏からの目線で教えを頂けるのは、本当に有難い限りです。
    情報をただの情報として捉えず、その真意を導き出す。私自身も、しっかりと答え合わせをし、自らの知識としていきたいと常々思っています。お目汚し、失礼致しました。

  13. サンダーちえ より:

    透明先生、パスワードありがとうございました。
    一気に読んでしまいました~。
    ホントいつも、ためになるお話ありがとうございます。
    父にもお話しようと思ってます。

  14. ニール より:

    透明先生
    パスワードをありがとうございました。
    深くいい話を拝読することができて良かったです!

  15. HIROMI より:

    透明先生、パスワードありがとうございます。
    写経は前からやってみたいと思っていました。
    母もやってみたいと言っているので、ネットでぽちっとしてみました(笑)。
    いつも為になるお話、ありがとうございます。

  16. keiko より:

    透明先生、こんばんは。パスワードと暖かいメッセージをお忙しい中ありがとうございました(#^.^#)
    先生のお話は心に染み込んで、優しい気持ちになります。どうかお身体を大事にしてこれからも、色々教えて下さいね。

  17. はな より:

    透明先生
    生きること。
    それだけですね。

  18. より:

    >天使ママさん
    仏法のお話、よく分かりました
    ありがとうございます
    あの世の話は誰しもが漠然とは知っていますが、先生のお話はいつも踏み込んだ内容でなかなか面白いです
    物事の色んなことへの悟りが大事ということですが、先生はブログを介してそういった悟りへと導いていたわけですね
    天使ママさんのおかげで色々と合点がいきました
    なんだか先生の考えを一つ知り得た感じです!

  19. ももママ より:

    透明先生、パスワードと優しいメッセージを
    ありがとうございました{ひよこ}
    落ち着いたら
    写経、始めてみたいと思います{YES}

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