おもいもおいも・3
私は、加瀬さんに今までの経緯を説明する。
透明「と言う訳なんですが・・・」
加瀬「う~ん・・・警察には」
透明「まだです・・・。」
加瀬「とにかく先ずは警察に連絡して
状況を説明しないとね」
透明「・・・・・。」
加瀬「どうしたの」
透明「じ、実は・・・さっき海斗くんの
ことを視ちゃったんです・・・。」
加瀬「・・・何かあったの」
透明「少し言いずらいんですけど・・・。
このまま、彼をお家に帰してしまうと
彼は・・・」
加瀬「・・・虐待ってことかしら」
透明「・・・はい・・・」
加瀬「終わりまで視えたの」
透明「・・・はい・・・」
加瀬「ふ~っ・・・OKわかった
私が力になるから、私が迎えに行くまで
その子を保護しておいてくれる
警察と児童福祉団体の人も連れて
行くから、その先輩にもいてもらって
くれるかしら」
透明「わかりましたありがとうございます」
私は加瀬さんとの電話を切り、事務所に戻る・・・。
透明「・・・・・あれっ」
事務所に戻ると、何だかすご~く重たい空気
透明「・・・八巻先輩そんな角っこで
何やってるんですか」
八巻「と、とうめいお、おかえり~っ」
海斗「・・・・・・。」
私の元へ飛んでくる八巻先輩
私の耳元で話しかけてくる
八巻「(透明あの子、話しかけても
全然喋らないんだよ
俺、どうしたらいいのか分かんなくて、
ズッと角に座って間合いを計ってたんだ)」
あんたは、小動物か
透明「はぁ~ お疲れ様でした
これから私の知り合いが来てくれますんで
八巻先輩も最後まで一緒にいて下さい」
八巻「えっ 俺、帰っちゃダメなの」
透明「・・・先輩・・・それ本気で言ってます」
八巻「あっいや冗談冗談 あははっ」
やれやれ
透明「海斗くん お腹空いてない」
海斗「・・・コクリッ・・・。」
透明「ここだと簡単なモノしか作れないけど
今から作るから、待っててくれる」
海斗「・・・コクリッ・・・。」
八巻「俺も手伝うよ」
透明「八巻先輩、料理出来るんですか」
八巻「・・・・・」
透明「いいですあそこで本でも読んで
待っていてください」
八巻「わ、わかった」
私は、事務所の小さな台所であり合わせの
食事を作る・・・
透明「う~んと、これとこれで後、これを
使って・・・・・・んっ」
海斗「・・・・・・・」
海斗くんがこちらを覗き込んでいる・・・。
透明「海斗くん作るの見るの好き」
私はニコニコしながら話しかける
海斗くんが恥ずかしそうに答える。
海斗「・・・うん・・・ぼく・・・
よくお母さんの手伝いしてた~」
透明「そうか~それじゃ~一緒に作ろうか」
海斗「えっ・・・いいの」
透明「もちろんその方が楽しいしね」
海斗「うん」
私は海斗くんと一緒に料理を作ることにした
やっと、笑顔が見れて内心ホッとする私
程なくして、男の料理が完成する・・・。
続く・・・。
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コメント
いつも読ませて頂いております。全部実話なんですねえ。なんか…透明先生はすごいなあ。
海斗くん、お母さんのお料理のお手伝いが大好きだったんですね。 そんな優しい海斗が虐待を受けている…、たまらなくせつないです。
終わりまで視えたの?
…がショックです~{ショック}
海斗くんのお母さんは必死で彼を逃がしたのでしょうか。
本当に相談所とか警察とか福祉施設とか他にも方法はあったと思いますが、それでも託した人が先生の先輩で良かったです~{キラリ}
こんな深刻なシチュエーションで〆が太文字赤色で男の料理って…そこ笑って良いところでしょうか{ハッピー}(でも先生料理上手そう。)
虐待を受けて…幼くして命を絶たされてしまう子は、どういう木人図を描いてくるんでしょう(._.)
…聞くのも怖い気がしますが… 先生は本当に海みたいな、おーきくてふかーい、でもってやさしー精神なんだろなぁってなんだか改めて思いました{CARR_EMO_30}
海斗くん、かわいい(*^^*)八巻先輩、おもしろい(*^^*)です
透明先生、こんにちは。
切ないです…恐ろしいことです{CARR_EMO_379}。
父親からなのか、母親からなのかわからないけれど、それでもやっぱり子供は親を好きなんでしょうね{CARR_EMO_681}。
かいとくん、先生に出会えて良かったです{CARR_EMO_379}。
ずーっと見ていたつもりですが…
透明先生男性だったんですね!!!
私はてっきり女性かと思ってました。とてもやさしい感じだし…。
ブログも絵文字がいっぱいで…。
わー本当びっくり!!!
おもわずコメントしてしまいました。